スポーツキッズ保護者向け講義

怪我をしない
身体づくりと栄養

整形外科医が教える、中学生アスリートのための栄養の基本

「この時期は"鍛える時期"じゃなくて、
"育てる時期"です」

栄養 × タイミング × 休養 が子どもの身体をつくる

タイミング
この3つが鍵
02

アスリートの栄養は特別

一般人
消費エネルギー
食べられる量
バランスが取りやすい
ジュニアアスリート
消費エネルギー
食べられる量
ギャップが大きい

量ではなく「質とタイミング」で補う

03

原則① 食べる量には限界がある

FULL
胃の容量 = 限界
必要量↑
運動量多い
vs
食べられる量
胃のキャパは同じ

だから「何を」「いつ」食べるかが重要になる

04

原則② 運動中は消化できない

運動中の血流
筋肉へ集中
血流が大量に流れる
↑↑
消化管の血流
大幅に低下する
↓↓
その結果
食べても消化吸収されにくい
腹痛・吐き気の原因になる
消化の良いものを少量ずつ
05

原則③ 食べる時間が少ない

中学生アスリートの1日

6:00
朝食 急いで食べる
7:30
学校・授業
12:00
昼食 15〜20分
15:00
部活・練習(3〜4時間)
19:00
夕食
22:00
就寝

食事の機会は限られている → 補食が重要

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三大栄養素の役割

糖質
タンパク質
脂質
三大栄養素
糖質
エネルギー
運動の燃料
ご飯・パン・麺
タンパク質
修復・成長
筋肉・骨をつくる
肉・魚・卵・乳製品
脂質
持久力
長時間の運動に
ナッツ・魚・油
07

ビタミン・ミネラルの役割

ビタミン
工場の「スイッチ」
それ自体はエネルギーにならないが、
エネルギーを作る反応をオンにする
野菜・果物・肉・魚
ミネラル
工場の「部品」
骨・血液・筋肉収縮に必要な材料そのもの
鉄・カルシウム・亜鉛など
乳製品・魚・ナッツ・野菜
08

食物繊維と腸内環境

腸内環境
腸内細菌
免疫力アップ
腸は免疫の70%を担当
栄養吸収の改善
食べた栄養を効率よく使う
コンディション安定
腸の状態 = 体の状態
野菜・果物・海藻・豆類で腸内環境を整える
09

ジュニアのエネルギーは大人より多い

エネルギーの使われ方(3つの合計)

運動
練習・試合で消費
大人との差①
ジュニア特有
成長
骨・筋肉・臓器の成長
大人との差②
生活
呼吸・体温・脳の活動
大人と同じ

大人より必要エネルギー量が多い

「成長」という消費が加わるため

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エネルギー不足のリスク

栄養が足りている
正常な成長
筋肉・骨が強くなる
パフォーマンス向上
怪我しにくい
エネルギー不足
成長停止・遅延
骨・筋肉が弱くなる
パフォーマンス低下
疲労骨折・肉離れ
ここから実践(超重要)
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試合前は "エネルギー重視"

OK 消化が良い・低脂質
🍙
おにぎり
糖質補給・消化良い
🍜
うどん
胃に優しい・エネルギー
🍌
バナナ
素早いエネルギー補給
NG 消化に時間がかかる
🍟
揚げ物
脂質が多く消化に時間
🥩
脂っこい肉
胃に長く残る
🍰
生クリーム系スイーツ
脂質・糖質の組み合わせで重い

試合の2〜3時間前に食事を済ませる

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試合中の補食 — すぐエネルギーになるもの

🍙
おにぎり
🍰
カステラ
🍌
バナナ
🫙
ゼリー飲料
消化が良いもの
脂質が少ないもの
少量を複数回
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試合後のリカバリー — 30分以内が勝負

運動終了
エネルギー枯渇
30分以内
吸収効率MAX
糖質+タンパク質
この組み合わせが最強
回復・成長
筋肉を修復する
🍙
+
🥛
おにぎり+牛乳
🍌
+
🥤
バナナ+プロテイン
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1日の食事プラン

しっかり食べる
ご飯・卵・味噌汁・果物 — 1日のスタートダッシュ
バランスよく
主食+主菜+副菜 — 学校給食を残さない
補食
超重要!練習前後に
おにぎり・バナナ・牛乳など — エネルギー不足を防ぐ
タンパク質多めに
肉・魚・豆腐 — 寝ている間に成長ホルモンが修復
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よくある失敗パターン

朝食を抜く
午前の練習・授業のエネルギー不足。集中力低下・怪我の原因
練習後に食べない
リカバリーの黄金時間を無駄にする。疲労が蓄積
「体重を減らそう」とする
成長期の減量は禁物。骨・筋肉の発達を妨げ、怪我のリスクが跳ね上がる
タンパク質だけ意識する
糖質が不足すると、タンパク質がエネルギーとして消費されてしまう
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プロテインはOK?

中学生でも使える
食事で取り切れない分の補助として
食事が基本
プロテインに頼りすぎない
補助として使う
練習後・朝食に追加

食事(主食・主菜・副菜)がベース。プロテインはあくまで「追加」

目的別・年代別 タンパク質摂取量の目安

タンパク質は、筋肉だけでなく、成長・回復・免疫・ケガ予防にも大切な栄養素です。運動量や成長段階によって必要量は変わります。

*g/kg/日 = 体重1kgあたり、1日に必要な量
① 一般の人
0.81.0
g / kg / 日
  • 健康維持に必要な基本量
  • 体の材料になる大切な栄養素
  • 高齢者ではやや多めを意識してもよい
体重60kgなら 約48〜60g/日
② スポーツをする人
1.22.0
g / kg / 日
  • 筋肉の修復・疲労回復
  • パフォーマンス維持
  • 免疫低下予防
🏃 持久系 1.2〜1.6 g/kg/日
💪 筋力・パワー系 1.6〜2.0 g/kg/日
体重60kgなら 72〜120g/日
特に注意
③ ジュニアアスリート
1.22.0
g / kg / 日
ジュニアに必要な3つのエネルギー
運動
📈
成長・発達
❤️
基礎代謝・生活
→ 栄養不足になりやすい
  • 大人より体が小さいのに必要量は多くなりやすい
  • 不足すると回復・集中力・コンディションに影響
  • 「練習しているのに食べられていない」に注意
小〜中学生(一般的な競技) 1.2〜1.5
練習量が多い競技者 1.5〜2.0

「ジュニアは
"大人の小型版"ではない」

運動・成長・生活のすべてに栄養が必要

量だけでなく、分けて摂ることも大切

☀️
朝食
卵・納豆・牛乳
🍱
昼食
肉・魚・大豆製品
補食(練習後)
おにぎり+牛乳
バナナ+プロテイン
🌙
夕食
鶏肉・魚・豆腐
1回あたり20〜30gを目安に3食+補食で分けて摂る
練習後は糖質とタンパク質を一緒に摂ると回復しやすい

「頑張る体は、練習だけでなく、
毎日の食事でつくられる」

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体重ではなく「成長」を見る

成長曲線のイメージ
小5
小6
中1
中2
中3
vs
小5
小6
中1
中2
中3
正常な成長
栄養不足で停滞

急な体重減少・成長の停滞は危険サイン

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栄養不足 = ケガ

栄養不足の骨・筋肉
骨密度低下 → 疲労骨折
筋力低下 → 肉離れ
腱・靭帯が脆くなる
回復が遅くなる
栄養が整った骨・筋肉
骨密度高い → 折れにくい
筋力十分 → 怪我しにくい
腱・靭帯が柔軟で強い
回復が早い

痛みは我慢させない — 早期発見・早期対応が鍵

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今日からできる3つのこと

01

練習後に糖質+タンパク質

おにぎり+牛乳、バナナ+プロテインを30分以内に

02

しっかり食べる(3食+補食)

朝食を抜かない。練習前後の補食を習慣に

03

痛みは我慢させない

「少し痛い」を放置しない。早めの受診が怪我を防ぐ

「この時期は"鍛える時期"じゃなくて、
"育てる時期"です」

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タイミング

この3つで、子どもの身体を強く育てる